脊髄の機能と解剖脊髄の病気

神経系\-4 脊髄の機能と解剖目次

T 脊髄

神経系病気・病気は脳の血管の異常による病気(脳卒中や脳梗塞、ワレンブルグ症候群 脳出血、もやもや病)、神経そのものが変性しておこる病気(多発性硬化症、パーキンソン病、脊髄小脳変性症)、痴呆症(血管性痴呆、アルツハイマー病) 感染症(髄膜炎、神経梅毒、プリオン病)、脳の腫瘍病気、機能性の異常病気(てんかん、ナルコレプシー)、外傷などがあります。

からだの活動を統率し、その命令をからだの各部に伝達する役割をもつのが脳神経系で 中枢神経と末梢神経からなっています。 中枢と言われるのは大脳、中脳、小脳、延髄、脊髄で末梢神経系とは脳脊髄神経系と自律神経系とをさしています。

脳は複雑な運動をつくりだし、感情を産み、そして思考します。 脊髄は、脳からの命令を末梢につたえ、さらに末梢受容器からの情報を脳へ送り、反射をつかさどつています。 中枢神経と末梢神経(脳・脊髄神経)は随意の運動、感覚および精神作用などに関与し、 自律神経系は呼吸、消化、体液の循環、分泌、生殖などをつかさどっています。 そしてこの両系統は、中枢においても末梢においても互いに緊密に連絡しあっています。

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T 脊髄

脊髄は髄膜につつまれた白く細長い円柱状の神経索で脊柱間の内部にあり、 その太さは小指ほどです。(長さ40〜45センチ、太さ1センチ) 上方は脳の下部、すなわち延髄につづき、下方は第2腰椎の高さで円錐状(脊髄円錐)に細くなって終わります。

脊髄の頚部及び腰部の一部は太くなっており、それぞれ頚膨大、腰膨大といいます。 頚膨大からは上肢、腰膨大からは下肢に分布するせき髄神経がでています。

脊髄の前面には縦に走る深い溝(前正中裂)があり、後面には浅い溝(後正中溝)があります。 これらの溝から少し外方に離れたところに、前面には前根が、後面には後根が出入りします。

前根と後根は、せ脊髄の両外側で合流した後、一本の脊髄神経となって椎間孔をでますが 後根は椎間孔のなかでせき髄神経節を作ります。

1)脊髄の伝導路

脊髄の伝導路には上行性(知覚及び球心性)、下行性(運動および遠心性)伝導路、連合伝導路および脊髄反射(路)があります。

(1)上行性伝導路

身体の末梢の皮膚や筋からの知覚刺激を受け、脊髄を介して中枢(視床、小脳)につたえます。 多くのものは2つ以上のニューロンのリレーによって伝達が行われます。 上行伝導路の主なものに次のものがあります。 脊髄視床路、後索、脊髄小脳路、内側毛帯、聴覚伝導路、脊髄視蓋路、内側縦束、視覚伝導路など。

(2)下行性伝導路

脳からの刺激(命令)を脊髄を介して末梢(横紋筋)につたえる伝導路で これを錐体路(大脳皮質の錐体路中枢からおこり、筋肉に分布し、筋の随意運動を司る) と錐体外路(錐体路中枢以外の運動中枢からおこり、筋の不随意運動を調節する)にわけています。

(3)連合伝導路

上行性と下行性の神経繊維が混在し、脊髄各部を互いに連絡します。

(4)脊髄反射路

後根の球心性線維が直接的に前角細胞の遠心性線維に連絡する直接反射路(弓) と、球心性線維と遠心性線維の間に連合線維がはさまる関節反射路(弓)とがあります。

錐体外路病気

パーキンソン(Parkinson)病・パーキンソン症候群

:原因不明で錐体外路徴候を主症状とする病気。 3大主徴は・寡動・筋固縮・静止時振戦。

進行性核上性麻痺

:大脳基底核・脳幹・小脳を侵していく変性病気

ハンチントン(Hantington)舞踏病

:成人以降に発症する常染色体優性遺伝病気。徐々に発症して 進行する踊るような異常行動と、痴呆を主徴とする病気。 ☆

脊髄小脳変性症

:脊髄・小脳に病変がある原因不明の変性病気。

フリードリッヒ(Friedreich)失調症

:遺伝性の脊髄小脳変性症

OPCA(オリーブ核・橋・小脳萎縮症)

:中年以降に発症、症尾脳性の失調が目立つ変性病気で 錐体外路症状、自律神経徴候を伴う。

LCCA(晩発性皮質性小脳萎縮症)

:原因不明で遺伝性はない。

シャイドレーガー(Shy-Drager)症候群

:自律神経障害を中心として、錐体路症状、 錐体外路症状、小脳症状など合併してみられる。 ☆

脊髄変性病気

脊髄空洞症

:下部頚髄から上部胸髄にかけて脊髄の界白質に空洞ができる病気。

亜急性連合性脊髄変性症

:ビタミンB12不足で末梢・中枢神経に変性をきたすもので 悪性貧血のときにみられることがある。 ☆

運動ニューロン変性病気

筋萎縮性側索硬化症・ALS

:上位運動ニューロン(主に下肢)と下位運動ニューロン(主に上肢)の障害 が同時にみられ、徐々に進行する病気。

脊髄性進行性筋萎縮症

:脊髄前核の運動神経細胞が退行変性してしまい、下位運動ニューロンの症状だけみられる病気。

進行性球麻痺

:球麻痺(舌・口唇・口蓋・咽頭・喉頭の萎縮、言語・嚥下・咀嚼の障害など)の症状を呈する病気。

ウェルニッヒホフマン(Werdnig-Hoffmann)病

:脊髄前核の運動神経細胞が変性する病気。乳幼児期に発症。進行性の 筋力低下、筋萎縮がみられる。

クーゲルベルグ・ヴェランダー(Kugelberg-Welander)病

:脊髄前核細胞の変性によって筋力低下、筋萎縮を呈する。

2)脊髄反射

反射は脊髄が受け持つ、最も大きな働きの一つです。 脊髄反射の働きにより一定の姿勢が保たれ、さらに危険からの回避ができるのも反射があるからです。

脊髄反射は脊髄に中枢をもつ反射の総称で、脊髄反射路(弓)は 一般に感覚性の後根から脊髄内にはいり、運動性の前根から脊髄をでます。

主な反射は次のものがあります。

(1)随意筋に関係するもの

皮膚および随反射……腹壁反射、膝蓋腱反射、アキレス腱反射、足底反射

(2)不随意筋に関係するもの

内臓反射:瞳孔散大反射、そのほか排便、排尿、勃起、射精、分娩などの反射

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